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2010年 07月 15日
アールトの自邸は1936年、住居兼オフィスとして建てられた。場所はヘルシンキの郊外ムンキニエミ、ヘルシンキからはバスで20〜30分(記憶があやしいが、、)、バスを降りて少し歩くと閑静な住宅地の中に白と茶の外観が見えてくる。
アールトの建物はほとんどがアールト財団の管理下にあるので、日本からメールで予約をしておけば(←フィンランド政府観光局からリンクがはってある)比較的簡単に見学ができる。というわけで、敷地についてみると、そういう見学希望の予約をした建築関係の若者がぞろぞろ待っていた。できれば少人数の中で見たかったが仕方がない。。 ところで、1936年と言えば、アールトがモダニズムの建築家として変貌をとげた、パイミオのサナトリム(1933)ヴィープリの市立図書館(1935)を完成させた後で、マイレア邸(1937)が完成するちょうど1年前にあたる。 作品経歴としては、わりと初期のころで、作品の傾向としてもちょうどひとつの変節点をむかえたころだろうか。 これが自邸の模型写真、プライベートな庭を取り囲むように配置したL字型のプランはちょうどマイレア邸と同じ形式である。 道路側は、緑に囲まれた奥に外観が見える。レンガにスタッコ塗りの白壁と板張りで、割合すっきり構成されている印象だ。一方中庭側にまわると同様の素材を使っているものの、L字型にきられた茶色の木壁、2階の大きなテラス、植栽をまとわりつかせるスチール棒、などいろいろな要素を織り交ぜながら、親近感のある、あるいはよりどころのあるカタチが見える。 同じ外観でも、道路側はファサードで、リビングやダイニングが面した中庭側はもっとインテリア側に引き寄せられたアウトドアリビングのような感じがある。これはプールを取り囲むマイレア邸の庭側も同じだ。 板張りの壁にあけられた窓。一度板張りに穴をあけて(←角はRになっている)、その奥の壁に窓がついている。 庭の風景を取り入れた内部空間は本当に豊かだ。外部にまとわりついた植栽の緑からもれる光がやわらかく美しい。 分厚い壁に開けられた大きな窓。窓周りはとても丁寧につくられている。木製の建具は二重サッシとなっており、開閉する通風窓もとても分厚い。しっかりと防寒対策がされている。窓下にはラジエーターが設置されているので、窓際のコールドドラフトも防止しつつ、上におかれた窓台が部屋を得出する要素にもなっている。 so1architect. 山崎壮一建築設計事務所ホームページ
by so1yamasaki
| 2010-07-15 18:34
| 北欧建築紀行
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